045 新寺APARTMENT
(2700duplex)
敷地は仙台市街地に近く、寺町として栄えてきた歴史を感じる閑静な地域に位置し、北側と西側の二面を道路に接した角地にある敷地面積≒140m2の狭小地です。そこに3テナントと単身者用の6住戸の店舗付き共同住宅を設計する仕事です。
収益物件であることから、テナント・住戸数と賃料から工事費が決まります。当然ながら昨今の工事費の上昇のなかでも工事を抑えなければなりません。
(工事費の上昇率に合わせて、賃料を上げれる社会状況でもないので、、、。)
基本計画段階では、住戸数・テナント数を決定するためのヴォリューム・平面・断面検討を重点的にスタディし、打合せを繰り返しました。住戸を階で分けると北側住戸や2階の住戸など、どうしても居住環境が悪い住戸が出てしまうこと、住戸数・テナント数が確保できないという問題がありました。
そこで、各住戸の間口を2.7mとし、2階に水廻り、採光・眺望の良い3階にリビング(生活空間)とロフトを計画しました。間仕切りではなく階で部屋(機能)を分ける、平面ではなく断面でプランニングした「縦に住む」メゾネット住戸としました。また各住戸の南北面が外気に接することで通風も確保しています。2階は水廻りであることと、コスト削減からも階高・天井高さを抑えつつ、3階のリビング部はロフト部分を生かした勾配天井にすることで、高さ方向に感じる空間、リビングにふさわしい空間にしています。
そして、なにより階で生活の機能(水廻りとリビング)を分けることで、一般的な単身者用ワンルームと比べて生活感を引きずることなく、メリハリのある生活できるのではないかと考えました。
また、事業者が特徴的な建物を要望していたこともあり、共同住宅の単純化と規則化による画一性の問題にも取り組みました。一般的に工事費(事業費)削減を最優先とすると、設計も工事も省力化し、すべての住戸がおなじ平面・立面と、単純性・反復性に向かってしまい画一的な建物になってしまう可能性が高くなります。
工事費を考慮して、この方向性、規則的で画一な立面でも、窓等のプロポーションや素材・色等の工夫などにより特徴を出すことも検討もしましたが、スタディ・打合せを重ねた結果、規則性と反復性に「ずれ」・「誤差」を許容した緩いルールを設定した「乱れ窓」により北側の立面を特徴づけました。基本的には単純で、反復性と画一性のある建物ですが、北側立面の「乱れ窓」と「縦に住む」こと、ちょっとした工夫・部分的な工夫により工事費に配慮しつつ特徴的な建物ができないかと考えています。
所在地:宮城県仙台市
竣工:2025.02予定
用途:店舗付き集合住宅
構造規模:鉄骨造3階建て
延床面積:約250m2
構造設計:NEO建築構造
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